ART

【個展のお知らせ】
ケシュ#203 が初の個展を開きます。「光が屈折する町」をテーマにした作品を西荻窪もりのことにて展示販売します。
『ケシュ#203(るーむにーまるさん)』はイマジネーションによって現れる部屋です。今回の展示では、この世にある不思議な203号室のうちのひとつ、「光が屈折する町」の203号室を立ち上げます。
お時間あれば是非いらして下さい!

ケシュ#203個展
203号室『光が屈折する町』
■会期:2023年5月4日(木)ー5月14日(日)
■時間:12:00-18:00(※会期中、月火水お休み) 
■会場:もりのこと
東京都杉並区西荻北4-9-3(西荻窪駅から徒歩7分)
 
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203号室『光が屈折する町』
その町はあらゆる光が屈折して届くという。
 そのせいで切り張りされた景色がパッチワークのようにちぐはぐに繋がり、オフィスの窓から見下ろすビルの谷間に白波が打ち寄せる砂浜が見えたり、十字路の交差点の向こう側に闇を湛える鬱蒼とした森が広がっていたり、薬屋の看板の上半分がパン屋の看板だったりする。だから、同じものを見ていても位置によって全然違って映るし、二重に見えたり、その逆に何も見えなかったりして、町を歩くと、巨大な万華鏡のなかを移動しているような気分になる。
 また、この町の独特な商いとして、『印象屋』と呼ばれる店がある。光の屈折を利用してあなたの印象を変えましょうという謳い文句で、目、鼻、口など、表面の部分のみならず、特殊な技術によって皮膚の奥、顔の深層、魂の形なども変化させるそうで、時には作られた印象が人間を丸ごと呑み込んでしまうことだってあるらしい。
 目の眩むようなくらくらする町だけど、気に入って定住する人間も少なくない。屈折に救われることも、稀によくあることだから。
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